Post

Prev   

「私と言う彼女」 木綿のハンカチーフ

a1320_000175_m.jpg





彼の躰、特に首筋。その耳の裏からの日向の香り。それは甘いフェロモンの香り。

私は密に誘われたアオスジアゲハ。
でもこの羽は私の物では無いの。

”彼女”の物なの。

きっと甘い蜜の中で、溺れ死んでしまうんだ。







049+(4)_convert_20160402202509.jpg







浅い夢に幻惑されながら、引っ越し荷物の段ボール箱が無い事で、強制的にアドレナりンが放出された。
少し興奮気味で寝付かれなかったせいか、夢の中の出来事の余韻は、遅刻しそうな現状であっても胸を離れてくれない。
冷蔵庫からポカリスエットを取り出して、左腕の小さなピンクの時計を何度も確認する。
ドアにカギを掛けて振り向いた途端、ようやく長い冬が終わったことに気が付いた。

桜舞い散る春霞の並木道。初恋の彼と最後のキスをして、喧噪の中のアナウンスに私の声はかき消された。
そして中津駅発上り特急「カモメ」に飛び乗ったの。
恋人よ、僕は旅立つ~、東へと向かう列車で~。
ユーミンは天才だよね。でも、誰も注目していなかったヨーロッパのアーティストの楽曲、パクってるって、それも才能だわ。
やだ、まだ手を振ってくれている、彼。心を込めて手紙を書くわ。都会の空気になんか、絶対に染まらないから。

卒業式では泣かなかったな。
きっと高校からの卒業ではなく、支配からの卒業でもなく、聴きなれたトランジスターラジオからの卒業だったんだ。
成績は一番よかったのに、三女だから仕方がない。
此処まで育ててくれた両親に感謝すべきだとは思うけど、大学行きたかったなぁ。

ウォークマンで井上陽水を聞いて勇気付けよう。
此れから始まる人生は、きっと私が切り開いて見せる。
でも、探し物が見つからないのに無責任に歌わないでよ。
「夢の中へ」って引き出しは何処にあるんだろうな。

あれ?お腹が痛い。。。唯でさへ貧血気味なのに、女の道だから、我慢、我慢。
トイレでタンポン入れなきゃ。吸収力が凄いんですよ、奥さん!

後ろの席から老煙が酷い。煙草の匂いで吐き気がする。
手話か手旗信号で抗議しようか。

50代男性。家族の為に出稼ぎ。浮気願望有り。 
こんな能力使い物になんない。心理眼強すぎ~!

だから都会の空気には染まらない。私は私、何時でも不変。
不安よりも好奇心が強いって、持って生まれた性格だもの。

お父さん大好き!でも、よかった~。
近親相姦応じなくて。。。お嫁に行けない体になるとこだったよ。
中学校の修学旅行で、初めて友達から指摘されちゃった。
だって、お姉ちゃんだって一緒にお風呂入ってたんだもん、おとうさんと。
はい、弾むほどの胸など持ち合わせが有りませぬ。

「ボールが弾むと胸が弾むわ~。レシーブトス、スパイク。だけど、涙が出ちゃう、女の子だもん。。。」

クククッ。。。  駄目よ、車内でうら若き乙女が一人で笑ったら、虐待もんだよ~。
落ち着いて、落ち着いて。深呼吸、深呼吸。。。

段々と高いビルが多くなってきたな~。都会って感じだ。
あんなに高い処から飛び降りたら気持ちが良いんだろうなぁ。。。

「この大空に翼を広げ、飛んでゆきたいの~。」

クックックッ。。。  駄目だ、我慢できない。

躾には厳しい親だったから、就職が決まってからその意味が解って来た様な気がする。
成績は優秀だった方だから、英検1級だってある。頭の回転の速さなら誰にも負けない。
だから第一志望のホテルオークラで仕事が出来る。 英語力を生かせる仕事だから将来は海外進出だ~!

よし、これからは天童よしみで行こう!
釜山港へ~、よしみちゃん待っててね。
駄目だ!横隔膜痙攣抑えられない~!!!


「神戸~、神戸~。三分間の停車です。」

「お気お付け下さい、ドアが閉まりま~す。」

「次は、梅田~、梅田~。」




無機質なんだよ。。。



関連記事

Comment

yyajxcb@outlook.com

「私と言う彼女」 木綿のハンカチーフ | もう一つの OneNote
<a href="http://www.g5gd0sxynq06u4cu2w51uy1101z15t81s.org/">aqgkxmyoygi</a>
qgkxmyoygi http://www.g5gd0sxynq06u4cu2w51uy1101z15t81s.org/
[url=http://www.g5gd0sxynq06u4cu2w51uy1101z15t81s.org/]uqgkxmyoygi[/url]

2017/03/11 (Sat) 17:26 | qgkxmyoygi #EBUSheBA | URL | 編集 | 返信

Post Comment

  
非公開コメント

Trackback