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ケルン・コンサートの夜

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ケルン・コンサートの夜






15W の花びらのランプシェードに幾つかのガラス細工が乱反射している。

温かい光一つでの夕暮れの魔法の様なリビングの中で

サクラは不思議そうに NEO:6N のサラウンドに聞き耳を立てている。

いつの間に JAZZ が理解るようになったんだろうか。

今日は副業の介護の仕事の給料日。

いつの間にか正社員扱いをされていて、その金額に目を疑った。

だから、今宵はお気に入りの深い青の民芸グラスで

バーボンを呑みながら、チック・コリアを肴に氷を溶かす。

サクラは私を見つめて、キッチンからリビングのマッサージチェアーへと促す。

リビングは禁煙だから、メンソールの KENNT を吸い終えてから、側に行くよ。

どうして youtube.com でAVサラウンドが聞ける時代になったんだろう。

今までの音楽生活は、幾つかの機械のセパレートが形成されていなかった。

人生をセンテンスに分けれない事と同じ様に、無駄使いだったんだ。

今の幸せは、今だけの一瞬の味わいだから、明日も明後日も幸せで居られるように

心を開放して、喜びの感情をしっかり刻み込んで記憶しておこう。

チック・コリアのピアノの旋律か、42℃のバーボンかは解らないが

ランプシェードが眩くて、幻覚の様にサクラが揺らいでいる。

またソバ耳を立てて、黙って首だけをセンタースピーカーに向けている。

球場のある広い公園を一周したから、時々コクリと居眠りをする。

その度、自分で驚いて、ピアノの旋律を読み取ろうとするが、諦めたのか寝てしまった。

最愛なる私の唯一つの宝物だから、幾らでも命を注ぎ込める。


お休み、愛しの小さなレディーサクラ。

もう少し幻聴を楽しんでから、一緒に眠ろう。









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