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短編小説 ”モズクガニの藻屑” 生態系の頂点

ふむ 日が落ちたようじゃ良く寝たわ 水は澄んでおるようじゃな怖いものはないんじゃミミズもエビもフナもウナギも良く太っておる満月じゃ  黄色い満月じゃ草も苔も死骸も残さず全部食べるぞ鳥の嘴も跳ね返すワシの甲羅じゃ愉快愉快  川辺まで散歩じゃワシはアブクの泡で息が出来る丸一日だってサワガニを追い詰めてなぶり殺しじゃなんじゃ?  川上から肉の匂いが流れてくるおお 格子の中に柔らかそうな肉が泳いでおるぞ此...
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短編小説 ”モズク蟹の藻屑” 拓哉

「僕は、介護福祉のあり方を根底から見直す必要があると言いているのです。」「箱を作って労働力だけを求めるのではなく、介護のプロとなって、質を高めれば、自然と優秀な人材が集まるのでは無いでしょうか。」質が伴わない介護ザービスの犠牲に成り続けている利用者さまを見ていた。現場の悲惨さに失望して、二度と介護の仕事は嫌だと転職して行く志高かった若者たち。其れでも尚、待期老人は50万人に上っている現状がある。だ...
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短編小説 ”モズク蟹の藻屑” 四度目の卒業式

ネット情報によれば、人類の進化の謎や、秘密を調べる事が出来る。インドでは70歳の女性が体外受精して、出産したという。 夫は80歳、世界で二例目だという。まったく驚きだ。脳を育む「親子のルール」 だって。。。未熟な脳で産まれるのは人間だけなんだ。「激しい人見知りは、母親の負担を増し、負担を掛けます。」 そうだよなぁ。「父親にも人見知りが、生後半年間続きます。」 お父さんも、さぞ苦労したんだろうな。「幼児...
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短編小説 ”モズク蟹の藻屑” 蝙蝠

「あれ。なんだろう。」さも、悲、悲、カナと聞こえる、蜩の輪唱が幻聴のように鳴りやまない、お墓参りの帰り道。友達の暖かな家族の住む家に差し掛かって、トタン屋根の下の蟻地獄の円錐の砂の中で蠕く、茶色の小さな物を見つけた。傍によって、見てみると、耳の大きく尖がった、鼴か何かの子どもだった。「お父さん、これなあに?」「ああ、イエコウモリの赤ちゃんだよ。」「わあ、本当に?あのいっぱい飛んでいる、吸血鬼の赤ち...
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短編小説 ”モズク蟹の藻屑” 今を生きる

自由を奪い。拘束して、訴えを黙殺し、問題行動を虐待で押さえつける。此れが介護の現状だ。黙って、おとなしくしていることだけを強制する。ボケたご老人は、心もボケていると思っているようだが、どっこい、しっかり観察されている。扱いが酷いことに反抗して、問題行動を繰り返すんだ。どうして人間の尊厳を、理解しようとしないのか。金の道具ではない。「さあ、お兄ちゃん、歌って、歌って。」「いいわ~お兄ちゃんの声。しび...
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短編小説 ”モズク蟹の藻屑” 世界枕たたき

何か問題が起きたとき、つい言い訳をしたり、他人のせいにしてしまった経験は誰にでもある。しかし、その問題の発端は、もしかしたら本当は自分ではないのかもしれない。自分が置かれているその状況を作ったのは 今までの自分の選択の結果であり、概に人のせいだけではない。介護業務も同じで、各業務部所に対して荒上さんと、三木さんが業務にあたり、二人ともうまく行かず結果が出なかったのなら、業務自体の失敗のせいであり、...
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"モズク蟹の藻屑”  革命戦士

ねえ、屋根裏 部屋の ケイコ さん?此処は 民家 改良 型の 小規模 施設。..僕は、 失 望 質 .............付けての 介護が好きだ。....その名の通り、民家を改良している施設だから、気持ちいい。利用者様が「我が家」感覚で、ゆったりとした時間をお過ごしいただけるよう、工夫している。同時に、小規模であることから、一人一人ときちんと向き合うことができ、れぞれが大切にしている「暮らしぶり」に最大限配慮している。...
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”モズク蟹の藻屑”  終わりなき旅路

        儂の名は、次郎  川阿野ぬし じゃった、片腕の次郎。そして、長だった、太郎さまじゃ。網に沢わる事、三日間、空気のすくない宇宙に、漂っとったんじゃ。アブクの技も、此れまでと、覚悟を決め取ったんじゃがな。。。あの怪物の一匹が、何処かへの又、別の宇宙に連れて行ったんじゃ。いよいよ、食われる。最後の特が来たんじゃ。「なあ、太郎さん。くいは、ないんじゃろ。」「...
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