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「私と言う彼女」 私はウラン

物憂げに笑える女性が憧れだった。そんな女性が大人だと勘違いをしていたの。そんな私の隙を見逃す”彼女”ではなかった。負しだらな本能の儘、争えない淫らな私を侮蔑して、嫌悪させて、勝ち誇ったように微笑んでいる。激しい性衝動。それも声を出さない約束。歓喜に震える私のふしだらな躰。線香で陰毛を焼かれて、向かい入れる為の溢れ出す粘液。其れがどれだけ淫らで恥ずかしいことかは、頭ではわかっている。でも如何しようもな...
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「私と言う彼女」 私は風

午前零時に仕事を終えて、渇いた喉にポカリスエットを流し込む。酷使した声帯にオブラートを包み込む様に流れ、空っぽの胃の中の繊毛細胞から全身に染み渡って行く。目の前を行き交うタクシーの群れ。悲鳴のように飛び交うクラクッション。垂直に立ち並ぶ高いビルの隙間から冷たい三日月が昇る。突然 黒猫が路地を横切り、咄嗟に両手の親指を隠す。スクランブル交差点を御堂筋沿いに北へ歩くスピードは、都会に群がる欲望の焦り。...
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「私と言う彼女」 木綿のハンカチーフ

彼の躰、特に首筋。その耳の裏からの日向の香り。それは甘いフェロモンの香り。私は密に誘われたアオスジアゲハ。でもこの羽は私の物では無いの。”彼女”の物なの。きっと甘い蜜の中で、溺れ死んでしまうんだ。桜舞い散る春霞の並木道。初恋の彼と最後のキスをして、喧噪の中でのアナウンスに私の声はかき消された。そして中津駅発上り特急「カモメ」に飛び乗ったの。恋人よ、僕は旅立つ~、東へと向かう列車で~。ユーミンは天才だ...
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「私と言う彼女」 序章~Les Adultes Terribles

You roam the city free, with a bigger dreamYou keep on drifting through, seeking something newI’m hereYou want what’s brighter than the summer skyWhiter than moonlight on a winter’s nightDeeper than the deep sea,so what if wishes came true for you?Adam and Eve would toss the apple away,the Earth would turn the other wayYou’d live up far on some barren star,but down below you might hear us laughing...
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