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C3病棟@概要

C3病棟@概要4度目の双極性障害の発作によって措置入院急性期病棟(C3病棟)に強制収容された。そこで初めて自分を蝕む病気が躁極性感情障害だけではく、多重精神疾患を発祥していることに気づき始める。その衝撃的な変貌を狂気とファンタジーを交えて、少しずつ回復して行く姿を描いた。本作は各センテンスごとに内容と場面と語りべが変わっており、何処からでも作品として楽しめる手法を用いた。国家機関である警察署やマン...
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【C3病棟@】  狂気

 狂 気長崎半島の入江の奥深く、そいつは息を潜めていた。デジタルの2進法の脳の演算速度で感知した情報は、破壊神シヴァの憑依の様に極めて残忍なベクトルを示す。もはや怒りと破壊でしか己の存在を確認する事はできない。何時も獲物を探している。悪であれば言うことはない。さあ、狩りの始まりだ。水辺の森公園にはアダム・オペルベクトラV6-3200が上質なジャケットの様に存在感を主張している。しかし、そのコンピュ...
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【C3病棟@】   一日に四度死ぬ

 一日に四度死ぬ別居中に独り暮らしをしていると、無性に我が身が虚しく成り、希死念虜に囚われる。生きる動機が見当たらない。多分、他の同病者さんも同じだろうと思う。しかし俺は仕事が頗るできる。だから今後の生きがいにしなければな。仕事に生きるより術は無い事は解っているがとても物足りない。今までは家族の為に頑張ってきなんだから。一人の部屋で、固くなったフランスパンをかじりながら、冷めたコーンスープで流...
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【C3病棟@】  稲佐山の悲劇

稲佐山の悲劇玲子と龍之介を呼び出して、アダム・オペル・ベクトラ3200で迎えにゆく。躁転しているので、仕事中に魚釣りをしていた為に30分も遅れてしまった。家に着くと、二人は外出の用意さえしていなかった。俺は怒りをぶつけ、怒鳴り声と罵声を浴びせた。これでイカリヤ社長との稲佐山展望レストランでの待ち合わせは、1時間遅れになるのは必死だ。不機嫌そうに出てきた龍之介。怯えた玲子。当然、車内では悲惨な家族会...
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【C3病棟@】  湊公園のお祭り

 湊公園のお祭り嫌な夢を見た。人を殺す夢だ。本当に何もかも無くしてしまった。しかし、まだ躁だ。どうしたら、生き甲斐を探せるのか。この部屋の中は、あの屍人が支配している。もう、俺に話しかけるな!もう良いだろう?死ね。誰だ、お前は。消えてなくなれ!哀れだな。お前の脳だ。何を言う。俺は俺だ。今に解かる。私が誰か、貴方は知っています。昨晩の事もあって、気分を変えたい。このままでは、全てを破壊したい衝動...
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【C3病棟@】  ファシズム長崎警察署連行

ファシズム長崎警察署連行十人ぐらいの警察官が俺の腕をねじあげて店の外に放り出す。出入り口の広い階段では警察官がバリケードの様に並んでいる。裏手の階段まで連れられて、何気なく座って煙草に火を付けるたら一人の警察官が飛んで来て、俺の煙草を弾き飛ばす。「わいは何考えとうとや!」チンピラのような奴だ。俺はそもそも警察が大嫌いだ。ほとんどチンピラヤクザの集まりだ。その証拠に権力と銃がなければ学も品格も無い唯...
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【C3病棟@】  錯乱の留置場

錯乱の留置場俺は完全黙秘で、反発した。浅黒い強化ガラスに新たな血痕を残す為に拳を使う。ドーン、ドーンと爆音を鳴らすと慌てて四人の警察官が飛んで来て、俺を拘束帯で縛り上げる。右腕の手首をわざと強く縛り上げて警察官どもは笑う。もはや手首の感覚は消え失せ、もう直ぐ壊死をするだろう。拘束帯で縛り上げられたからと言って、権力だけを振りかざす警察だけには屈したくなかった。排尿がしたいと言うとズボンの中でしろと...
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【C3病棟@】  MIDNIGHT HORROR SCHOOL

MIDNIGHT HORROR SCHOOL 後部座席に二人の警官によって拘束された俺は、それでも抵抗は止めない。無論厳しい暴行を受けるのは承知している。奴らは警棒で目立たぬ様に俺の腹部を何度も突き刺す。苦痛のあまり苦い胃液を警察官の足元に意図的に吐いてやった。車内は異様な臭いで満たされ、俺の狂気を煽るのに十分な舞台が出来上がった。「長崎警察官の殆どは標準語さえ喋れずに英語なんてとんでもない有様だ。」「お前ら国際都市の...
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【C3病棟@】  シナリオ

 シナリオ長崎県公用車が巨大な城壁に停まった時、場馴れした腕っ節の強そうな看護師達が出迎えてくれた。真夜中の診察は老いぼれた精神科医が当直しており、俺の顔を見る事さえ出来ずに電子カルテと格闘している。キーボードで入力することに苛立ち、両手の人差し指で誤変換を繰り返す有様は爺さんにはちょっと酷じゃん。だから診察時間が短い上に十分な診察が出来ないDr.は共通してブラインドタッチが出来ない。診察の結...
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【C3病棟@】  虚像と対話できる男

虚像と対話できる男クリスマスまで後一週間。隔離も2ヶ月ともなれば、もう慣れたもんだ。今は年内に行われる長崎県精神病患者委員会に提出した退院請求に全力を注ぐ為に、可能な限りの策を練っている。面接用に書き綴ったメモ用紙も数十枚にもなる。勿論、デパケンは飲んでいない。このマンモス精神病院が如何に社会悪か、患者はどの様に扱われて、どんなに苦しんでいるのか淡々と綴ってある。如何にまともな思考で、速やかに社会...
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【C3病棟@】  脱獄と殺戮

脱獄と殺戮クリスマスイブの冷たい雨が降る。長崎県精神障害支援センターによる顧問機関、退院請求審査委員による問診まで後10日ほどだ。隔離の環境にも慣れて、木村副院長との決定的な確執を除けば、投薬をごまかしての快適な入院生活は、一月半を経過しても変わりはない。木村副院長に退院について聞いてみた所、本当は1年という所だが、社会的立場から言って3ヶ月、来年の1月一杯であるそうだ。そう長くはないのだが、社会...
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【C3病棟@】  繭の中の人達

【繭の中の人達】ケロイドで上唇が無い男が廊下で正座している。時々深々とお辞儀をする。宗教に縋っているのか。蝶の様に両手を羽ばたかせて踊っている少女。宇多田ヒカルの忠実なコピー。幾重にも重なった上瞼は半開きのままだ。署名活動に専念している措置入院の女。明らかな躁転の兆候で、見開いた瞼に瞳が微動を繰り返す。一番うるさいのは、生活保護を受けていたオバさん。人の陰口でしか孤独を癒せない。こいつは使えそうだ...
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【C3病棟@】  風邪と親知らずと除夜の鐘

【風邪と親知らずと除夜の鐘】12月の冷たい鉄格子越しに、微かに光が差し込む。長崎県精神障害者支援センター再審査鑑定まであと1週間。便箋用紙に50枚ほどの詳しいメモがある。マンモス精神病院に措置入院させられた記録が記してある。担当医の木村副院長の精神科医として有り得ない言動。頻繁に行われる筋肉注射による集団暴行。職務怠慢による2週間に1回の5分程度の診察。担当看護師の金村 光一による数々の陰湿な愚行...
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【C3病棟@】  イエスの涙 マリアの涙

イエスの涙隔離室では物事の真意が良く解るようだ。エヴァの一つ目は今夜も天井から問いかけてくる。隣の燕の巣が監視できないのだから、邪魔者はいない。薄い布団で床ずれが出来ていたが、なんて事はない。俺は歯磨きを終えて、眠剤を飲んだ後、今夜も奴に舞台を開ける。私は宗教的な拘りは無い。しかしキリスト教、イスラム教、ユダヤ教は起源が同じだ。同じ起源の宗教は政治的に利用され、国土の略奪にもちいられらた。仏教、ヒ...
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【C3病棟@】  AROUSAL

 AROUSALこの病棟は1F、2Fが医局に充てられており、ネーベンDr.を合わせれば30名はいるだろう。そしてC3病棟が急性期、C4病棟が慢性期、C5病棟が重症な男子、C6病棟が重症な女子、更にC7病棟がアルコール依存症、一番最上階のC8病棟は化け物の集まりと言う構成になっている。俺はすぐさまC3病棟の隔離室に監禁された。衣服がドロドロになってしまったので、病院服を着せられる。それがとんでもな...
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【C3病棟@】  ALL SEEING EYE OF GOD

ALL SEEING EYE OF GOD                           私の優先順位として              この病院から一刻も早く                             退院もしくは                        脱走によって          この重力の穴を塞がなければならない                  当然薬物の支配下に...
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【C3病棟@】  トラックバック

お盆の帰省ラッシュ 10日・11日を中心に混雑のピークフジテレビ系(FNN) 8月10日(土)1時14分配信お盆休み、各交通機関では、10日・11日を中心に、混雑のピークを迎える。日本道路交通情報センターによると、下りの混雑は10日と11日がピークで、午前8時から午前10時と、午後5時から午後6時ごろが、全国的に渋滞が多く発生する見込み。JR各社によると、東京駅や上野駅を出発する新幹線と在来線は、10日が最も混雑するとみられてい...
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【C3病棟@】  聖者の行進

聖者の行進俺は一つ目のエヴァを介して 風 蘭 とリンクした。攻撃と静寂。衝動と思考。破壊と構築。感情障害とプログラム。相反する人格は奇異で新たな思考回路を二進法で演算する狂気を醸し出した。双極性感情障害者は多発性精神障疾患へと進行出来るのだ。それはもう、人間の根底に等しい個性と言う名の付加価値を与えられる。異型だが自己防衛本能に優れ、パルスの強弱とベクトルを司り生命の遺伝的見地から、あらゆる角度に...
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【C3病棟@】   モノクローム

【 モノクローム 】想像してください私の景色を体感してください貴方の心音で開放してください私の懺悔で創造してください貴方の未来を...
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【C3病棟@】  シヴァ

 シヴァ 静止トランスファ軌道上で、高速に移動する人工衛星。衛星攻撃兵器として36,000kmの地球周回軌道をとっている。軌道上でマイクロ波を地上に送り続けている為に、その存在を確認することは容易い。粒子ビーム兵器、エネルギー兵器、運動エネルギー兵器、そして核ミサイルを搭載している。私のニューロンの触手は亜空間を通過して、そのマザーボードにあと少しで接触する。まだ言葉も喋れない頃、愛情を独り占めにしたい兄...
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【C3病棟@】  消えた人格

【消えた人格】曲がり角の喫煙所の強化ガラスに反射した人影は、すり足の癖が抜けない。何時ものように不敵な笑いを浮かべているキザな銀縁メガネが光っている。金村 光一の薬の台車がゆっくりと正面に現れる。間違いなく一人だけだ。躁状態が改善しないので玲子の指示でデパケンは900mgのシロップに変わった。主治医の木村副院長は自分の診察結果より玲子の指示に従い処方を変えてきた。妻の言う通りに薬物を服用させるなら...
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【C3病棟@】  世界の終わり

世界の終わり視界が霞んでいる。身体は動かない。声も出ない。瞼が重い。脳が殆ど機能していない。「藤沢さんが気が付かれたようです。」「3日間意識不明の状態でした。」「看護師長を呼んできて下さい。」天井のエヴァが違う。幾何学模様も付いていない。畳の上のようだ。部屋全体が朽ちたような感じがする。隣の住人が雄叫びを上げている。激しく強化ガラスを叩いている。「藤沢さん、わかりますか?」「C5病棟、看護師長の徳永...
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C3病棟@あとがき

C3病棟@あとがきこの小説は双極性感情障害において措置入院の発病当初の記録です。前作 B1病棟@ 以来、20年の歳月が過ぎてゆきました。主人公の"俺"は精神疾患を抱えながら、アンダーで社会に溶け込み、その精神病特有の能力を開花させてゆきます。しかし、躁のコントロールが出来ず、大きなトラブルが頻繁に起きました。とうとう警察に逮捕され、監獄に収容されます。その現実、国家機関の衰退、ヤクザ集団であることに...
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